永住権に挑戦する人たち

オーストラリアでは、人手不足の職業は教育機関で学んだ後、経験を積めば永住権がもらえる。最近では、調理師になりたい人と看護師になるという人に出会った。少し前は、保育士、会計士も聞いたな、と思って永住権職業リストを見てみると、たくさんの職業が載っている。医師やエンジニアなど高度な専門知識と技術を要する職業が主で、シェフと書いているけれど調理師で取れるのかな。保育士もマネージャーと書いてある。

大学内にいる時は、エンジニアで就職という人がいたけれど、永住権というキーワードは聞いたことがなかった。だけど、生活の場所が変わると、人々の発する言葉が異なる。大学の外では「永住権取得を目指す」と話す人によく出会う。やりたい職業に就くのではなく、永住権のために職業を選ぶ。

そういえば、ここに来た頃に聞いたことがある。自国では何もない自分に「海外で住んでいる」というステイタスができて、周りからすごいねと言ってもらえるから永住権を取る、と。それでもいいと思う。一生懸命に頑張れるものがあることは、人生のいい思い出になる。そうしてるうちに違うことに出会うこともあるだろうし。

だけど、調理師、保育士、看護師などは大変だから、オーストラリア人がやりたくない仕事。だから人手不足で永住権を出す。他の国でも一緒だよね。日本でも同じことが議論されている。「人手不足の職業を外国人で補う。」

オーストラリアの議会で調理師に永住権を出しすぎ、と話が上がっていることがニュースになっていたのを見たことがある。イギリスでも、外国人が看護師としてイギリスで3年間働くことを条件に、無償で大学に行ける期間があった。大変な仕事は、どこの国でも人手不足。

オーストラリアで、看護師に挑戦する友人がいるので、聞いたことを書いてみよう。まず、看護師は、2タイプあって薬を取り扱える看護師(日本の正看護師)と、アシスタント看護師、(日本の准看護師)。准看護師は専門学校で学んで、介護施設などで働く。正看護師はこちらの大学院で学び、病院で仕事をする。

大学院入学にIELTS7.0(各セクション7.0)が必要。つい最近まで、他の専攻と同じく、IELTS6.5だったのに、医療に携わるからハードルを上げたのかな。

どこの専攻も同じく、こちらの大学院はとんでもなく忙しい。授業以外の空いている時間を見つけて、グループワークなどをしながら、課題を仕上げる。アルバイトをする時間どころか、寝る暇も無い。そして、看護師は実習の時間数が多く、内容も厳しい。これで落とされる人もいる。大学院に入ったからといって看護師の道はそう簡単ではない。

友人は、この実習に追われている最中に同時進行でIELTS7.0を勉強していた。そして合格した。さらに永住権申請時にはIELTS8.0が必要になるらしい。聞いていて意識が遠のいていった。一つのハードルを越えるだけなら、なんとかする。だけど次から次に現れるハードルを乗り越えていかなければいけない。やり遂げたら、なにものにも変えられない喜びに満たされるだろうね。でも持続力のない、ヘタレの私には到底無理。

以前に比べて、永住権取得は簡単ではないと聞く。だから女子たちは、体を張ってパートナーを探す。これも大学の外に出て、知った世界。悲しい現実。もちろん素敵なパートナーに出会っている人もいる。これ以上は私にはよくわからない世界なのでなんとも言えない。

さて、そこで調理師。「レストランは、ジョーク」と言って、私に元気をくれるブラジリアンの同僚J は、永住権のために調理師の学校に通っている。2年間勉強して、ビザをサポートしてくれるレストランで、2年間働くとビザがもらえるそう。

「調理師は、やりたい仕事?」「永住権が取れたら、ボディビルダーになるよ。」「ボディービルダーに色白の人いないけどなれるの?」「あれは、日焼け色に塗っているの、知らないの?」彼は永住権をゲットできるかな。いいレストランに巡り会えたらいいね。

調理師の学校の学費を知らないけれど、大学院は年間約300万円、3年間で学費だけで約1000万円かかる。国民の学費は十分の一。インターナショナルの学生は、オーストラリアの教育ビジネスの上得意様だよね。

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