オーストラリアに来て、2年間無職だったので、そろそろ働こうと、始めたテイクアウェイのお店。でもここは、思ったより働く時間数が少なくて、十分な生活費にならないので、別に日本食レストランを見つけた。
仕事を探すときに、この街のあらゆる日本食レストランで仕事をした、日本人の友人に聞いた。効率よくお金がもらえる日本食レストランはどこ?って。会社組織(システマティック)で、法定通りの給与が出て、覚えることが少ないところ。それで、ここがマシ、と教えてもらったのが今のレストラン。
この友人によると、日本食レストランはどこもいい所はなくて、本人は今、ちゅうごく人経営の肉&魚屋で仕事をしている。オーストラリアにいる、ちゅうごくの商売人は、知る限りでは金回りが良く、おおらか。お金に困っていない人は、おおらかだよね。多くの場合、彼らは勉強家で商才に長けている。
日本人のように意地悪をしないので、働きやすいらしい。ちゅうごく人も育ちや経済状況によって、人それぞれだろうけど、基本はおおらか。細かいことや、気分が悪くなることを言わない。国外にいるちゅうごく人は、お金があって、国外に出ているから、日本のワーホリ上がりの人とは土俵が違う。
ちなみに、コリアン経営のレストランの働かせ方は、過酷らしい。それでもついてくるコリアンたち。「ナッツ・リターン」という理不尽な話題を思い出す。あれがコリアンの社会なのかなと想像する。
ブラジリアンの同僚が、新しい職場のトライアルに行ってくる!と喜んで行ったけど、辞めて帰ってきた。理由は、忙しいパブの12時間労働。オージー経営のパブだけど、そこで働いているのは、ほとんどコリアンだったそう。ビザという目的のためなら手段を厭わない。経営者も足元見てて失礼だけど、コリアンの特性を知っているんだろうね。
ある日、その友人が「うちで刺身を食べよう」と誘ってくれて、家に行ったら、お造りを盛ったお皿が!目がきらきらした。白身が食べたい!と注文していて、その日の白身は鯛だった。お店で魚をおろす日本人がいるらしく、その人の見立てで、鯛、アワビ、牡蠣、サーモン。魚は、生が一番おいしい。
感動はまだ序の口だった。私の中の眠っていたものを呼び起こしたのは、友人がつくった「鯛のアラのお味噌汁」。シンプルなお味噌汁だったけど、おいしすぎた。国外に出ると、日本食がなくても平気な私は、滅多に日本食を食べない。大好きだけど、日本人がやっている日本食レストランは高価なので、食べたくなったら擬似・日本食屋さんに行く。
そう考えると、この鯛のアラのお味噌汁、3年ぶりの味だった。魚の出汁っておいしいね。肉がなくても平気だけど、魚がないと生きていけない。その翌日、早速、日本食スーパーに行った。日本と日本食を思い出しちゃった。
日本食スーパー、楽しい。お菓子コーナーで、既存の商品の限定版パッケージを見て、日本の買い物を思い出した。至るところに、余計なものを買わせる仕掛けをしている。期間限定と書いたものや、いろんなものの新商品を開発して、みんなの注目を引く。スーパーは、言わばエンターテインメント。
たとえば、醤油だけでも何十種類もある。産地、風味、パッケージなどの違うものを並べて、できるだけ足を長く止めさせる。この商法、だんだん思い出してきた。無駄遣いしてしまう。オーストラリアは、そういう余計なものを置いていないので、無駄遣いしなくて済むよね。
しばらく、日本が恋しかった。