オーストラリアから日本の大学の教授にコンタクトを試みた。まずは、自分の専攻分野で教授の名前を見つけて、論文を拝読し、研究内容が自分のキーワードと重なるかを確認して、大学ホームページの教授一覧から連絡をする。こんな原始的な方法で合っているのかわからないけれど、とりあえずやってみる。
その魂胆は、日本の教育機関で仕事をしながら論文を書くなんてことは、私には到底かなわないので、可能ならここで生活費を稼ぎながら論文を書こうと考えた。理系の研究とは異なり、文系は、文献研究というスタイルがあって、文献に基づいて研究を進めることができる。ほぼ全ての参考文献は、オンラインで入手可能。と、机上で語るのは容易だけど、そんなに甘くはない。
しばらく、門前払いが続いた。理由は様々だった。ある教授からは、退官まで3年あるけれど、博士(後期)はそれ以上かかる場合が多いく、その場合、最後まで指導することができない。また、別の教授からは、修士課程(博士(前期))の専攻分野と博士(後期)の専攻分野が異なる場合の難易度を指摘された。
修士論文で書いたものを発展させるのが博士論文。私は、修士論文の専攻分野とは異なる分野で博士論文に挑戦しようとしている。
今回の博士課程の挑戦は、修士課程からブランクがあるので、私自身、準備も無いまま、無知な問合せをしていると思いつつ、でも情報の得ようがなかった。今さらながら念の為、教授を探すに当たって、修士課程のときの大学の学生課に「問い合わせ方法」を聞くと、「教授に直接連絡する」とのことだったので、方法は合っている、だけど、私の状況や研究内容、その準備物が十分ではない。
手探り状態の中、今度は修士課程で在籍していた大学のコース長に連絡を取り、現在の状況を話して相談をしてみた。すると、博士課程(後期)については、「修士を終えた時点で一端の研究者なので、研究は自分主体で進める」こと、「その取り組みは、修士とは全く異なる世界」であること、「教授との師弟関係は、濃く深いものになること」など、道先案内を受けることができた。
「担当教授の探し方」は、①専門性の合う先生に検討をつけて直接連絡をする方法と、②修士の担当教授からの紹介という方法があるけれど、紹介者なしのケースも多いそう。大学で選ぶのではなく、専門性に合った指導教員を見つけることが重要。
「修士論文と博士論文で専攻分野が異なる場合」、まずは、博論で取り組む分野の「研究生」として受け入れてもらい、そこで 1、2 年をかけて博論の準備をするのが良い、という「急がば回れ」のアドバイスだった。
暗がりの中、自分で見つけた情報だけを見ていても、現在地がよくわからない。全体像を知って、自分が今どんな状況なのかを俯瞰することで、安心を得られる。何をどうすればいいのかを考えられる。
後編へつづく。