突然、目の前が真っ暗になって、行き先の見えないときの不安ほど辛いものはない。「行き先」なんて、そんなにすぐに見つかるものではないので、寝ても覚めても不安から逃れられない。
脳科学者の中野信子さんによると「日本人は世界で一番心配性の人が多い民族」で、これは遺伝子で決まっているらしい。人類の歴史上、ユーラシア大陸の中を極東まで追いやられた祖先を持つ日本人。常に不安を抱えながら、いろんな苦難を乗り越え、それでも生き延びたことがDNAに刻み込まれているそう。
心配性遺伝子を持つ人口の割合が、欧米では半分以下、アフリカでは30%もいない。東アジア70%で、日本は、断然トップの80.2% 。納得の数字。
日本人は、不安を軽減するために安全策を講じて、状況を良くしようと準備したり、努力したりするので、生き延びる確率は高いけれど、「幸福度は低い」らしい。幸福度ランキング、いつも最下位だもんね。
「入念な準備や努力」が日本人の良いところであり、「日本社会の正確さ」を生み出しているんだって。それが「社会のしんどさ」につながっている気がする。
さらには、世界で一番「失敗を嫌う民族」だとも。そのためチャレンジを嫌い、失敗しないことを満足とし、「安定を好む」。成功することに満足を感じないので、世界で成功者と呼ばれるような、目立つ人は少ないよね、国は注目されるのに(正確に走る電車とか)。
南米の人はチャレンジしないことをストレスに感じる。満足を感じにくい人の割合が40%で、彼らは次々「新しいことを求める」傾向にある。日本人はこの傾向の人は1%未満で、「安定に満足を感じる」ため、チャレンジすることを回避し、失敗しないことに満足する。そして、先々を心配して貯蓄する。
私がじっとしていられない原因、これかも。次々新しいことを求める傾向の人 1 %に入っちゃってる。国外にいるとやたらと南米の人とつるむ傾向にある。だけど、極度の心配性。あることないこと想像して不安になる。好奇心旺盛なのに、心配性って。我ながらややこしい。
遺伝子だったら仕方がない。この性質を抱えて不安とともに生きるしかない。パンデミックが起こるまでは、どこか自分に自信があったんだと思う。なんでもなんとかするし、なんとかなるだろう、と思っていた。自信というよりは楽天的だったのかな。だから、今ここにいるんだと思う。
パンデミックは世界的な規模の、なにかの強制終了の合図だったんだろうな。資本主義社会なのか、貨幣経済なのか、グローバリズムなのか。そして、世界を不安に陥れた。私もこの上ない不安の中にいた。先行きが見えない不安の中に。
それでも私は私で、なにもない更地に自分の道をつくりながら、歩くしかない。と、こんな風に思えるようになったのは、次に登る山の場所がなんとなく見えたから。
生きていると、ある日突然、闇に突き落とされることもあるし、ある日突然、目の前が開けることもある。こんなヘボな私でも周りに支えてくれる人がいることを感謝して。