転職で面接を受けるとき、日本の風習として、面接官は、履歴書の会社名を見る。大手企業(有名企業)の名前があると、「それ=私」と判断される。仕事内容(職種)でも業績でも人柄でもなく「会社名」。
履歴書に大手企業の名前が書いてあったら採用になりやすいと、あるとき気づいた。あくまでも個人的な意見だけど。「社名神話」。(男性についてはわからない。そして、ここに書くことは、営業職、事務職についてなので、専門職についてはこの限りではない。)
面接官は、面接で履歴書を見ながら、必ず 職歴の 1 行目に書かれた社名を読む。「◯◯にいたんですか。」と聞く人もいれば、小声で呟く人もいる。感触は悪くない。社会学者の知り合いに聞くと、今でも日本の企業は身元調査をするらしい。社名で判断するのは、企業が変なリスクを回避できるよう、少なくとも身元調査だけはクリアしているという判断なのかな。
まぁ、どんな企業に入ったところで、所詮は OL 。そして転職の度に身分は低くなっていく。なんて言ったって日本は、「新卒採用、年功序列、男尊女卑」の三拍子が揃っている社会。私みたいに転職をしていたら、上がり様がない。これが貧困女子の仕組み。
日本の企業は、先にいる人の言うことをどれだけ聞くことができるか、それに尽きる。後から入った者の意見や経験はいらない。黙って働く者が優等生。「現状維持は衰退」と聞くけれど、まさに日本のこと。日本企業の多くは、というか政府も含めた社会全体が衰退し、世界からかなりの遅れをとっている。変化を嫌う社会。
大企業に入ることは、面倒なことも多いけれど、身を守るためのメリットが多い気がする。自分の好きなことをするときに、周りの人に何も言わせないことができる。そして社内では、その他大勢の中の一人でいられる気楽さがある。イソギンチャクみたいに一緒に揺られていればいい。そして、17 時で仕事が終わったら、あとは全部自分の時間。下手にやりがいを求めてはいけない。
大手企業の OL 、今後の履歴書のためにも良いと思っていた。けれど、みんなが穏やかに過ごしているように見えて、その中にある、つまらない人間関係のいざこざや噂話。相槌打つのも面倒くさい。10 時にお茶、12 時にランチ、 15 時お茶。なにこれ、苦痛しかない。「これも仕事のうちなの?勘弁して。」と思うけど「ブラック企業よりまし」と自分に言い聞かせる。
気分を紛らそうとOL たちが行っているカルチャーセンターに行って、いろいろやってみるけれど、おもしろいもの、夢中になれるものは何も無い。一時しのぎとか表面上のごまかしでは、自分をだませない。
ある財閥系の会社にいたときのこと。女性社員たちは男性社員たちの嫁候補として(”嫁” って今の時代、言わないけど、そこは言っていた。)入社するらしい。確かに出身大学も容姿もそこそこだった。それを聞いたときは、タイムマシーンて本当にあるのかも、と思った。外の会社から入った女性職員たちは、一瞬ざわついたけれど、お互い目をクリクリさせてから、あとは何事もなかったかのように目立たず過ごす。
日本の大手企業とはそういうところ、という私のイメージ。日本国内で転職をするには、誰が見ても知っている会社名が履歴書に載っていると役に立つのかな、という私個人の感想。
どうせ同じ時間を過ごすなら大企業で、仕事をする環境がシステム化されている方が働きやすい。大手企業は、面接官に限らず、世の中の多くの人が無条件で食いつくので、自分の好きなことをするのに、隠れ蓑(みの)というか、紋所になる。みんな、肩書き大好きだから。
給与をもらうための仕事。1 日のうちの一番いい時間帯を使って働くのって、なにか腑に落ちない。世の中の七不思議。と考えだすと訳がわからなくなるのでやめておこう。たまに、登社拒否になったら途中下車してビーチで過ごすのが好きだった。自宅最寄駅から 1 駅乗ったら、そこはビーチ。青い空と波の音と、すぐ後ろには山。満員電車にバイバイして。