メキシコで、我に返った私は帰国し、再就職かと思いきや、さらに約 1 ヶ月間、妹とイタリア旅行へ行くことに。妹との旅なんて想像したこともなかった。彼女が仕事を辞めたのを期に「行こう!」と。「いい加減に働かないと」と思っていたけれど、「もうどうにでもする!」と思って行くことにした。
家族の中では猛反対。娘二人が一度に、万が一のことに巻き込まれたら、という親の不安は痛いほどわかる。さらに妹に至っては結婚を控えている。なんという馬鹿な娘たちとだと思っただろうね。しかも、私が悪の道に引きずり込んだと思っている。でも、行かない後悔より、行く後悔。
1 ヶ月ほどの旅なので、旅ガイドに載っている観光地、美術館、教会と食事を楽しむことに。オーストリア航空だったので、まずはウィーンで 3 泊。街散策のときは、必ずスーパーマーケットやデパートをのぞく。特に食料品。そして、シェーンブルン宮殿を散歩し、シュニッツェル、ザッハトルテ。ヨーロッパはカフェが素敵。天井が高く、調度品も歴史を感じる重厚なところが多い。
ウィーンといえば、ハプスブルク帝国、音楽の都、モーツアルト、舞踏会、ウィーン少年合唱団などの言葉が思い浮かぶ。夜は音楽を聴きに行こうと、宿で、今日取れるチケットを聞くと、室内オーケストラ。ウィーン少年合唱団は、巡業中でウィーンにいないと言われた。オーケストラ、素敵だったけど時差ぼけだったので睡眠導入剤になってしまった。
絶対に外せないのは美術館。広い空間のそこに流れる空気や時間は特別に感じる。お気に入りの絵画の前のソファに座って、その絵を眺めるのが好き。当時の芸術家たちの息づかいを感じる。歴史のある国はルールが多くて、人々が複雑なので、暮らすには重い。でも、その地を訪れて、歴史に想いを馳せるのは楽しい。
いよいよイタリアに到着。ローマ。街を散策しながら、いろいろなお気に入りを見つける。ピスタチオのジェラート。カウンターで飲むカプチーノ。ときにはクロワッサンと一緒に。スーパーマーケット、美術館と気になるお店には必ず入る。
玩具屋やキッチン用品を見るのが楽しい。デザインの国イタリア。あと、駄菓子屋さんなのかな、おいしいチョコレートなんかを 1 個から買えるお店があって、マジパンのディスプレーに魅了された。
ヴァチカン市国。ここは、なんと言ってもシスティーナ礼拝堂。もちろん美術館も素晴らしい。ここだけに限らないけれど、どうやって描かれ、どうやって内装されたのか当時の作業を見てみたい。荘厳な空間(空気感というのかな)に圧倒されてしばらく動けなかった。長い時間、眺めていた。
イタリアは、ストライキが多いらしい。次の目的地に行こうとしたら、電車が動かなくて、おかげで、ローマ法王のミサに参加することができた。サン・ピエトロ広場を埋め尽くす、すごい数の信者たち。宗教という得体の知れないものが持つ力を感じる。
ミサのあとローマ法王は、電気カートに乗って手を振りながら信者の間を回る。至近距離で、世界一のアイドルに会っちゃった!